読書日記No.77

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軽井沢で過ごす四日目は朝からシトシトと雨が降る一日となりました。
待ってましたの読書日和。
足元に二匹のワンコをはべらせ、
時間を気にせず好きなだけ本が読める幸せ。。。
至福だ。





『どうしてそんなに本が好きなの?』
と、よく聞かれるんですけどね。
どうしてなんでしょう、私にもわかりません。
物心ついたときにはもう本が大好きになってましたからねぇ。

お友達と遊ぶより一人で本を読んでいるほうが好きで
『こんなに本ばっかり読んでいて、ちゃんとした大人になれるんだろうか・・・』
と自分で自分を心配した記憶があります(笑)

『ちゃんとした大人・・・』になれてるのかどうか
今でもイマイチ自信はありませんけどね。



さて今日の1冊目・・・劇団ひとり 作 『陰日向に咲く』
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『面白いよ~!』とあっちこっちで聞いてはいたんですけどね。
人の話題にも上らなくなった今頃になってこっそりと読んでみました。
劇団ひとりが書いたということを抜きにしても、普通に面白い小説でしたよ。
(少し色眼鏡で見てたかも・・・)
中身は登場人物がちょっとずつ重なり合う連作短編集です。
そのちょっとずつ重なり合う仕掛けがアチコチに散りばめられていて、面白い!
読み終わった後、続けてもう一度最初から読み返してしまいました。
個性豊かな登場人物たちはどちらかと言えばアウトロー的な人が多いのですが
どの人も皆愛情豊かで憎めない人たちに描かれています。
(これも作者のお人柄か?)
読み終わったあと、ほのぼのとした気持ちになれる本でした。
おススメです。



お次は東野圭吾の本をまとめて2冊・・・『流星の絆』『さまよう刃』
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『流星の絆』は近々ドラマ化されるとか。
恋あり、殺人あり、謎解きありの盛りだくさんなストーリーなので
映像化にはぴったりかと。
最近の東野作品の中ではかなりのヒットと思われる作品です。
幼い頃に両親を殺された3兄妹が
詐欺師となって世の中に復讐をしていくお話。
・・・というと『白夜行』系の重~い話を想像してしまいがちですが
これは大丈夫。
そこまで悪意のこもったお話ではありませんでしたから(笑)

かたや『さまよう刃』
こちらは娘を殺された父親が犯人に復讐をしていくお話。
犯人があまりにも憎たらしく描かれているため、
作り話だとわかっていてもつい
『こんなやつ、殺してしまえ~』などと物騒なことを口走ってしまうくらい
主人公にどっぷりと感情移入してしまいましたわ。

この二つのお話、
どちらかは『こうなって終わってほしい・・・』と思うとおりの結末で
もう片方は『こうなったらやだな・・・』と思っていたとおりの結末が待っています。

特に『流星の絆』はおススメ。
一筋縄ではいかない謎解きがあって、面白いですよ。




4冊目・・・ダニエル・ダメット 著 『ぼくには数字が風景に見える』
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昔ダスティ・ホフマンが主演した『レインマン』という映画をご記憶でしょうか。
主人公のレインマンは数字に対して驚くべき能力を持った自閉症の男という設定でした。
そしてこの著者であるダニエルもまた『アスペルガー症候群』という自閉症の障害を持ち
同じように、数学の分野で天才的な能力を持っています。
円周率を2万桁(!)も暗記したり、難しい計算を瞬時にこなしてしまったり。
彼には、数字一つ一つがまるで言葉のように
色と感情を持ったとても美しいものに見えるのだそうです。
(『11は人なつこく、5は騒々しい、4は内気で物静かに...』というように)

小学生の頃彼はいつも
友達とのコミニュケーションがうまくとれず、
『どこにいても自分がそこにはそぐわない、消え去りたい』と思っていたそうです。
『人の感情を読みとることが難しい』というのは
アスペルガー症候群の大きな特徴の一つです。
普通に会話のやり取りができない、
ヒゲを剃るなど簡単なことができない。
そんな『できないこと』の一つ一つを
彼は特殊な才能と両親をはじめとする周りの人たちの理解に支えられ
一つの個性に替えてしまうのです。

苦手なこと、できないことは人の助けを借りたっていい。
そんなことより障害によって得た自分の個性を使って
自分らしくたくましく、生きているダニエルはすごい!

知的障害や自閉症、LDやADHD、
そんな様々なハンディキャップについて勉強をしていると
『普通である』ということの定義が揺らいでくることがあります。
どこからが障害でどこまでが個性なのか、
そんな線を引いたような境目なんて実際はないのですから。

できることもできないこともその人の個性として受け入れられる世界は
きっと『普通である』人たちにとっても
すごく生きやすい世界になるはず。
いつの日かそんな世界が実現することを願ってやみません。



5冊目・・・田村 裕 作 『ホームレス中学生』
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この本もまた、
『何で今頃~?』な本ですが
仕方ありません。
図書館から今頃になってやっと順番が回ってきたのですから。。。

ある日突然父親から『解散!』と宣言をされ家を失ってしまった中学生が
公園に寝泊りし、空腹のあまりダンボールさえも齧ったと言う話は
いまや本を読んでいない人でも知っているあまりにも有名なお話。
この本を書いた麒麟の田村さんは
編集者に句読点の打ち方から教えてもらいながら、
この本を書き上げたとか。
中学生の作文のような文章ですが
自分の気持ちを正直に一生懸命伝えようとしていて
とても好感が持てました。
ただお笑い芸人のサガなんでしょうか。
ときどき話の中に無理に笑わせようとして書いてある箇所があって
そのたび、
『こんな文章いらんわい!』と突っ込みを入れならが読み進めました。
田村さん、その文章力で笑いを取ろうとするのは
ちょっと欲張りすぎです。

私が興味深いと思ったのは
飢餓状態で家もなくただ生きることだけに必死だった彼が
周りの人たちの協力で普通の暮らしを送れるようになると
今度は生きる気力がなくなって死ぬことばかり考えるようになってしまったこと。
まだ中学生だった彼には、ホームレスになるという壮絶すぎる体験は
これから使うべき生きる力までも奪ってしまったのでしょう。
自分で思っている以上に背負い込んでしまっていた心の奥のダメージは
大人になってこの本を書いたことで帳消しになったでしょうか?
とりあえず、田村さんのお父上、
子どもをホームレスにしちゃあいけませんな。



6冊目・・・五十嵐 貴久 作 『年下の男の子』
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五十嵐さん、初めて読む作家さんですが
TVドラマになった『パパとムスメの7日間』 の原作者なんですね。
(このドラマめちゃめちゃ面白かった♥)
この小説も、ドラマにしたらきっと面白いだろうなぁ。
30代後半の独身女性が
『こんな上司がいたらいいな・・・』
『こんな年下の男の子が現れないかしら・・・』
と夢見るような登場人物に
『次はこういう展開になって!』
と思うとおりにストーリーに進んでくれる、
痒い所に手が届く作品でした。
ドロドロとした愛憎劇も行き詰る心理戦も登場しませんが
小説よりもよっぽど現実の方が世知辛い昨今
こんなお話で心を癒すのもいいのではないでしょうか。
ただ一つ、
23歳の男が37歳の女性に惹かれる気持ちを
もうちょっとちゃんと読んでみたかったかも。
14歳も年上の女性を好きになった理由が
『ただなんとなく』初対面で気に入ってしまうというのは何だかね。
実は男は強烈なマザコンだった・・・とか
同世代の女性にこっぴどく手痛い目に合わされて以来
若い子は信じられなくなった・・・とか、
何でもいいからさ。

気楽で肩のこらない小説が読みたいときに
おススメです。
Commented by のんのんママ at 2008-08-26 23:03 x
東野圭吾さん、劇団ひとり、麒麟田村、ずいぶん前に読みました(笑)
図書館、なかなか順番回ってこないよね~。
「流星の絆」ほんとおもしろかったねー!
なんかまさかの結末で!
「陰日なた・・」もおもしろかった!
ひとり(呼び捨てにすると何かヘン?)、なかなか才能あるね~。
お次の作品の出来が作家としての今後を左右するね。
「ホームレス・・」、ほんと拙い文章で、最初「どひゃ~」だったけど
なんかそこがかえってよかったかも。
おどろくような文章力見せられたら、逆に引いたかも(笑)

私も子供のころから本が大好きだった。
漫画本はほとんど読まなかったなぁ。
やっぱ活字が好き!
仕事の休憩時間は楽しい読書ターーイム♪
今、平野啓一郎さんの「決壊」呼んでます。
ミステリーなんだけど、やっぱりこの方理屈っぽい(笑)
最初は「理屈多くて疲れる~」と思ったけど
ようやくおもしろくなってきました(爆)
Commented by nyanko4116 at 2008-08-27 21:49
>のんのんママさま
おんなじです(=^-^=)
私も漫画がイマイチ苦手で
4コマ以外は読めません。
文字だけだったらいっくらでも読んでいられるんですけどねぇ。。。
今回は新鮮味の欠片もないセレクトでした(笑)
『流星の絆』最近の東野作品としては、
めずらしい終わり方でしたよね。
東野さんも救いようがない結末を書くのに
飽きてきたんでしょうか(笑)
劇団ひとり、私も次回作で評価が決まるなぁと思ってました。
才能ある人ですよね。
『決壊』読むと手が黒く汚れる・・・という噂は本当
でしたか?!
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by nyanko4116 | 2008-08-26 19:59 | 読書日記 | Comments(2)

今日も笑顔で♪


by にゃんこ
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