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読書日記No.123

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『KIRIN一番搾り フローズン<生>』
今年の夏、一番美味しかった物♪








フローズン生、
-5℃で凍らせた泡が
シャリシャリと美味しくって冷たくって
ちょっと不思議な味わいです。

凍らせた泡でビールにフタをしているので
冷たさが長持ちするのもいいところ^^
FROZEN GARDEN は8月31日までやってますよ~♪




ではでは、
本日の読書日記です。




1冊目・・・角田 光代 作 『紙の月』

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きちんとした家庭に育ち、幸せな結婚をしたはずの専業主婦が
パートで勤め始めた銀行のお金を横領し(その額一億)
タイへと逃亡してしまいます。
正義感が強くまじめ過ぎるくらいだった彼女に
一体何が起きたのか・・・

週刊誌的には 『若い男に貢いだ悲しい女性』 ということになるのだけれど
作者の角田さんはその女性の心の奥の奥、
いくらお金をつぎ込んでも満たされなかった
彼女の飢餓感をあぶり出します。

40歳近くなって、
自分の人生が他人の物の様に感じてしまった彼女。
それが悪いことだと重々承知の上で
どんどん顧客の老人のお金を使い込んでいく様は恐ろしいほどです。
そうやって手に入れたお金だったけれど、
彼女が本当にほしかったものは
お金で買えるものではありませんでした。
ただただ、今の自分から逃げ出したかった彼女には
若い男も、ブランド物も高級マンションも
自分を別の世界へと連れ出すはずの単なる手段だったのだから。

自分から逃げ出すことなんて
誰にもできないのにね。
彼女の気持ちが手に取るようにわかってしまうところが
読んでいてちょっと恐怖でした(笑)








2冊目・・・吉本ばなな作 『スウィート・ヒアアフター』

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最愛の人を交通事故で亡くし
自分も臨死体験をした主人公の女性。
大切な人が死んで、生きていけないほどの消失感を感じながらも
一度、死後の世界を体験した彼女の眼には
この世の中が、まったく別の世界に見えるようになります。

人と人がいたわりあい、思いやること。
どんなにつらくても必ず明日はやってくること。
そんなささやかなことが宝石のように美しく思え
彼女はこの世に存在する確かな力を感じるようになるのです。

悲しいことや辛いことで溢れているような世の中に
そっと差しのべられた
優しい優しい一冊でした。








3冊目・・・宮部 みゆき 作 『刑事の子』

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夏休み、読書感想文がまだだ!・・・という そこのアナタにおすすめの一冊です。
中学生対象ですが、本好きな子なら小学生高学年でも大丈夫。
あっという間に読めちゃいます。

刑事のお父さんと息子、下町を舞台としたミステリー小説です。
中学生が近所で起きた殺人事件の解決に首を突っ込むなど
現実離れも甚だしいのですが
父と息子の絆(お母さんとは離婚)、二人を見守る家政婦さんの温かいまなざしなど
ふんわりとした雰囲気が
本をめくる手をどんどん後押ししてくれます。
かなり読みやすい本なので、ふだん本を読まない子にもおすすめできます。
感想文のポイントとしては
東京大空襲の話が出て来るので
その時の下町の悲惨な様子などを絡めて書けばよろしいかと。

大人にももちろんおすすめ、
サラリと楽しめて宮部さんらしい一冊です。






4冊目・・・コシノ ヒロコ 著 『だんじり母ちゃんとあかんたれヒロコ』

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NHKの朝ドラ 『カーネーション』
面白かったですよねぇ♪
朝ドラの主人公が『この、ボケがぁ!!』なんてがなりたてるなんて
前代未聞です(笑)

で、この本は朝ドラの主人公だったお母ちゃんの娘であり
三姉妹の長女、ヒロコさんから見た母の人生です。

ドラマでは波乱万丈で破天荒だったおかあちゃんの人生、
なんとまぁ、あれほとんど実話だったんですねぇ。。。おどろき!
さすがに長年にわたる妻子ある男性との不倫は
NHK的にNGだったのかドラマでは別れたことになってましたけどね。

ヒロコさんが語るお母ちゃんの人物像が面白かったので、
今度は次女・三女の方の本、読んでみようと思います。
きっとまたそこには
少し違ったお母ちゃんの姿があるのではと期待しながら♪






5冊目・・・伊坂 幸太朗 作 『マリアビートル』

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東北新幹線『はやぶさ』が
東京駅を出発してから盛岡に着くまで、その間2時間半。
その間、あれよあれよという間に次々と人が殺されて行きます。

殺されてしまうのは皆殺し屋たち。
殺したのももちろん殺し屋たち。
たった一本の新幹線の中に、いったい何人の殺し屋と死体があるのかと
途中指折り数えてしまいました。

新幹線がビュワーンと走り抜けるように
殺し屋たちの駆け引きもノンストップで進んでいきます。
初期の伊坂作品によく見られたような、
一見無関係にみえるような出来事が
だんだん一つに集約されていくストーリーは
やはり有無を言わせず面白いです。

どこか愛嬌のある殺し屋たちに比べ
一見可愛らしく見える中学生
(非道で残虐な悪の権化のようなヤツ)の存在が
読んでいて胃がねじくれるほどムカつきます(笑)

一応『グラスホッパー』の続編ですが
これ一冊でも充分おもしろいですよ♪





6冊目・・・中村 航 作 『星に願いを、月に祈りを』

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主人公の男の子が夏休みキャンプに出かけた場所で
夜空の星を見上げながらたまたま聞いた
『星空放送局』のDJ。
それはどこを探しても見つからない不思議なラジオ番組でした。

太古の昔から人はきっと夜空を見上げて、
はるか遠くの星や月に
届かぬ思いや叶わぬ願いを祈ってきたんだろうなぁと思うのです。
『こうしなさい』 と教えられたわけでもないのに
きれいな夜空を見ると祈りたくなるのは何故なのか。
なんとなくそこに、
願いを聞いてくれそうな誰かが
いるような気がするからでしょうか。

真夜中に一人で聴いていたラジオの声や
夜空を見上げてはタメ息をついていた
思春期真っただ中だったヘナチョコな自分に
もう一度出会えたような素敵な物語でした。
Commented by のんのんママ at 2012-08-23 22:24 x
フローズン生!おいしいですか!
これ、知ってたんだけど飲んでないんよ~~~
どんな味なのか、とっても興味あったの♪
そうですか♪おいしいんだね♪
見るからにおいしそ~だよね!
ちょこんとした泡がまた可愛らしい~~~♪

「紙の月」読まれましたね。
私ね、こないだ角田さんの新刊の「月と雷」を読みました。
なんかこの話も、普通に暮らせる結婚話が進んでいるのに
どんどんおかしな方に流れて行ってしまう・・・・
この本は、なんだか今までの角田さんっぽくないの。
井上荒野さんみたいというか。
ちょっと「あれ?」と思いました~~。

東野圭吾さん、また新刊出たね!
「虚像の道化」 発売日にソク図書館行って予約したのに
もう20人ほど予約入ってました・・・
みなさん、お早いわ・・・
Commented by nyanko4116 at 2012-08-24 16:46
>のんのんママさま
ムフフ^^
美味しいですよ、フローズン生♪
この一番上にちょこんと乗った泡が最後まで残っているのが
正しい『フローズン生』らしいです。

真昼間のランチタイムでしたが、
女性たちがこぞってフローズン生飲んでました。
一気にガ~ッと飲んじゃうんじゃなくて
食べながら、しゃべりながら飲んでも
いつまでもちゃんと冷たいので
女性のランチタイムにはぴったりかと♪

『月と雷』私も予約中です。
角田さんここんとこすごいハイペースで新刊出してますね。
すごくうれしいけど^^
角田さんと言えば、ふつ~の人の中に棲んでいる
ふつうじゃない部分を巧みに描き出す人。
今度は普通っぽくない人の話しなのかな?!

東野さん、今度はガリレオシリーズですね♪
容疑者xを超える物語、読みたいなぁ。
Commented by カビゴンパパ at 2012-08-26 21:59 x
 今回の本の中では伊坂幸太朗の 『マリアビートル』が傑作だったね。
最近では秀逸とも言える東野作『マスカレードホテル』以来だ。
ガリレオ、福山の顔が浮かんじゃうけど期待できるかな!?
 ところでフローズン生について聞いた話だが、
①なぜ30分も泡を持たせるのか?
 ⇒一杯飲む平均時間が22分(最初の一杯は3分で無くなるはず)
②あの泡をつくるのには時間がかかるので決してお店に文句を言ってはいけません。
Commented by nyanko4116 at 2012-08-26 23:05
>カビゴンパパさま
大丈夫だと思います。
容疑者×の映画以降、
絶対東野さんもガリレオ書きながら
福山君をを思い浮かべてるはずです^^
あ、この前貸した奥田さんの本そろそろ返してね。
(まだ読んでない)

①ビールを22分だなんて。。。それ本当?!
私の周りにはそんな人いない(笑)

②むしろ、普通のビールより出て来るの早かったですよ。
Commented by カビゴンパパ at 2012-08-27 01:12 x
 奥田さんの本といえば、あの短編集の文庫本ね。
珍しく図書館じゃないと思ったけど、流石に旅行には購買するわけだ。
 未読というから多くは語らないが、いずれも主人公は40歳前半から半ばの
中間管理職のおじさんで「よく気持ちがわかる内容」でした。
 一方、女性心理も巧妙な描写でまたニャンコさんの引き出し
が増えてしまいそうです。
Commented by mamemama at 2012-08-27 15:37 x
フローズン生ですか~、いいですね。

残念なことにアルコールには全く無縁となってしまった今、
私はかき氷をせっせと作って食べてます。
あんこ最高!

宮部 みゆきさんの 『刑事の子』、ムスメに薦めてみようかな。
読書は好きでも、感想文は大嫌い!
夏休みの宿題は、ウンウン苦しんでなんとか仕上げてました。
Commented by nyanko4116 at 2012-08-27 21:12
>カビゴンパパさま
たしか、中間管理職のオジサンが
職場の若い女の子に惚れてまうんだわよね。
そりゃ、『良く気持ちがわかる』ことでしょうね( ̄ー ̄)フッ
Commented by nyanko4116 at 2012-08-27 21:21
>mamemamaさま
フローズン生、久々のヒットではないでしょうか。
試飲できないのは残念、残念。
でも、かき氷にあんこか~(ジュル)
そっち系も大好きです^^♪

『読書は好きでも、感想文は嫌い!』
私もそうでした。
面白かった本は、『あ~面白かった』だけで
充分なのだ!
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by nyanko4116 | 2012-08-23 00:29 | 読書日記 | Comments(8)

今日も笑顔で♪


by にゃんこ